うつ病を治しましょう
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用語解説


用語 意味
あ行 アッパー系・ダウン系 アッパーやダウンといった言葉は薬の効果の種類を表します。アッパー系の薬とは、患者の意欲を高める効果を示します。ダウン系の薬とは不安焦燥感を抑え患者を落ち着かせることでうつ病に対抗します。SSRIなどのセロトニンに効く薬はダウン系といえましょう。
か行 向精神薬 向精神薬とは中枢神経系に作用し、生物の精神活動に何らかの影響を与える薬物の総称である。精神安定剤や抗うつ薬といった分類に細分される。つまり、一般的なメンタルヘルスで用いられている治療薬のことである。
抗ヒスタミン薬 中枢神経系に作用しヒスタミンの放出を抑えます。抗うつ薬では副作用として発現し、眠気や倦怠感を誘います。三環系抗うつ薬で顕著に現れます。
さ行 ジェネリック品 いわゆる後発医薬品のことである。先発医薬品の特許が切れたのちに、同じ成分で名前だけ変えて他社が販売しているものである。開発コストがかかっていないため、非常に安価で、なおかつ先発医薬品と同程度の安全性を実現できている。
薬の価値としては先発医薬品と同じとみてよい。ただ、メーカー側の臨床データの数という点においては先発にはかなわない。
セロトニン 化学物質の一つである。うつ病では、神経伝達物質としてのセロトニンの役割が注目され、うつ病になると脳内のセロトニンの分泌が低下し、不安焦燥感、やる気の低下が起こるとされている。SSRIなどの抗うつ薬は、脳内のセロトニンが吸収されることを防ぎ、セロトニン濃度を維持する働きがある。
セロトニン症候群 セロトニン症候群(セロトニンしょうこうぐん)は脳内のセロトニン濃度が高すぎる事によって引き起こされる症状である。セロトニン症候群の症状は軽いものから、頭痛、めまい、嘔吐、昏睡、そして死亡である。

症状は3つの主要な神経系に影響を与える。

1.自律神経系: 体温の上昇、異常発汗、緊張、高血圧、心拍数の増加、吐き気、下痢
2.体神経系および筋肉: 筋肉の痙攣、緊張と緩和の繰り返し(例: あご。歯をがちがちさせる)、反射亢進、硬直、振戦
3.脳認識機能: 混乱、興奮、錯乱、頭痛、昏睡

セロトニン症候群は通常、セロトニン作動系の薬品との相互作用によって発生する。
例として、

・モノアミン酸化酵素阻害剤とSSRI
・デキストロメトルファンとSSRIの組み合わせ
・SSRIの過量摂取
・SSRI/SNRIとトリプタン系薬剤(片頭痛治療薬)の併用
などによって発生する。高齢者は特に注意を要する。
た行 ドーパミン ドーパミンは中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリン、ノルアドレナリンの前駆体でもある。

運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる。ドパミンの前駆体はL-ドーパであり、フェニルアラニンやチロシンの水酸化によって作られる。

セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3つを総称してモノアミン神経伝達物質と呼ぶ。統合失調症の陽性症状(幻覚・妄想など)は基底核や中脳辺縁系ニューロンのドパミン過剰によって生じるという仮説がある。覚醒剤はドパミン作動性に作用するため、中毒症状は統合失調症に類似する。
な行 ノルアドレナリン 神経を興奮させる神経伝達物質です。不安や恐怖を引き起こしたり、覚醒、集中、記憶、積極性、痛みを感じなくするなどのはたらきがあります。
ストレスとの関係も深く、ストレスを受けた際に自律神経の末端で分泌され、交感神経を刺激し、血圧や心拍数を高める作用があります。うつ病では、セロトニンと並んでノルアドレナリンの不足が症状を生む原因となります。
ストレスを受けると一時的にノルアドレナリンが分泌されるのですが、ノルアドレナリンの生産速度には限界があり、ストレスを受けつづけると生産が間に合わなくなり、結果としてノルアドレナリンの不足につながります。
は行 プラセボ効果 プラセボとは、「本物の薬と外見は同じだが、薬の成分が含まれていないもの」、いわば偽物の薬です。
ヒトの場合、本物の薬(実薬)の代わりにプラセボ(偽薬)を投与すると、実際には薬の成分を飲んでいないのに、症状が軽くなることがあります。これは、プラセボ効果と呼ばれており、「薬を飲んだから効くはずだ、という無意識の思い込み」が、症状を軽くする原因だと考えられています。プラセボ効果は、痛みなどの自覚症状についてよく見られます。
ら行 離脱症状 薬物接種を止めようとするとき、不快な身体的・精神的症状に襲われる状態。抗うつ薬(SSRI)のパキシルは、服用を中止するとき徐々に減量していかないと「シャンビリ」を呼ばれる知覚障害に襲われるケースが多い。
投与中止(特に突然の中止)又は減量により、めまい、知覚障害(錯感覚、電気ショック様感覚等)、睡眠障害(悪夢を含む)、不安、焦燥、興奮、嘔気、振戦、錯乱、発汗、頭痛、下痢等があらわれることがある。/症状の多くは投与中止後数日以内にあらわれ、軽症から中等症であり、2週間程で軽快するが、患者によっては重症であったり、また、回復までに2、3ヶ月以上かかる場合もある。
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